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2019.09.25

Oshoと瞑想 クンダリー二の上昇

きらびやかなニューヨークの街を後に、東に、とりあえず以前1年住んだロンドンに降り、懐かしさと安らぎとを感じていた。こんなに街がこじんまりと小さかったっけとなんだかかわいい田舎町に来たような気分になった。

Oshoは、ワールドツアー中で、ギリシャに行くらしいという情報はあったが、居場所がわからず、その後、何の情報も入ってこなかった。私は1人ヨーロッパを南下した。ギリシャからトルコへエーゲ海の岸辺にマンションを借りて、食料を1か月分買い込んで3週間のヴィパサナをするつもりだ。

ヴィパサナとは仏陀が弟子たちに与えたとされる非常に古い瞑想法だが、やり方はシンプルでただ呼吸を見ているというだけの瞑想である。これまでも様々なところで3週間のヴィパサナをしたが、クンダリー二が上がっていく3週間目の強烈な体験をもう一度してみたかった。

3週間、人に会わないようにして瞑想を高める。

1週間目は混沌とした呼吸とマインドだ。(ほとんどの人はここで挫折する。)

2週間目から呼吸は規則正しく、マインドは静まる。(心は安らぐが眠くなるのでますます覚醒しなければならない。この時マインドは最後の戦いを挑んでくる。)

3週間目からは呼吸はほとんど止まるくらい深く静かになり、さらなる覚醒が要求される。(さまざまな悪霊や妖怪のようなものも襲ってくるかもしれない。)
眠らないで一瞬でも見逃してはならない。ボーディダルマが瞼を切った瞬間だ。

背中からは電気が昇ってくる。クンダリー二だろう。何回も何回も昇っていく。ただみるのだ。呼吸は静まり、覚醒は強くなる。その覚醒こそがエネルギーだ。もっとも強力なエネルギー。最強のスピリチュアルエネルギーだ。瞑想が深まった時、「観る者」を体験する。その「観る者」こそ過去生から永遠に続いてきた「私」なのだ。そしてこの「私」こそがこれからも永遠に続く不滅の魂なのだ。

体は強烈なエネルギーであふれている。不用意に人と会うことは危険だ。どんなエネルギーの爆発があるかしれない。普段の生活にゆっくり戻ろう。そのエネルギーは内部にとどまり、何十年も減ることがない。

これまでもいろいろなところでヴィパサナをやったが、この時が最も強烈な体験となった。自然があり、しかも3週間プライベートを保てるところは、世界中探しても実はあまりないのである。観光地は外見は素晴らしいが、雑多な人がひっきりなしに訪れるおかげでエネルギーが低く、田舎町は自然があって人もいないように思えるのだが、そこに住んでる人々の好奇な対象になってしまう。

自然があってプライベートに瞑想できるところでは、瞑想が非常に効率的で、神秘の体験を深めることができる。だが、その後、だんだん世間の中でも瞑想することでさらに自分の瞑想の質を高めていけることも確信できたのだった。